院長ブログ
年間で数十億円節約、タミフル有効期限を7年に延長
(読売新聞より)
新型インフルエンザ対策として国と都道府県が備蓄している抗インフルエンザ薬「タミフル」の有効期限について、輸入販売元の中外製薬(東京都中央区)は12日、従来の5年から7年に延長することを厚生労働省が承認したと発表した。
期限延長は新たな出荷分から適用されるが、厚労省は現在の備蓄分についても期限延長を認める通知を都道府県に出した。
期限延長で年間数十億円の節約になるとみられる。
国内に備蓄している抗インフルエンザ薬は、タミフルとリレンザの2種類。このうちタミフルは、2010年4月から有効期限が切れ始めるため、廃棄や買い替えに伴う経費をどうするかが課題になっていた。
中外製薬によると、米国でも昨年12月、米食品医薬品局(FDA)が期限を7年に延ばすことを承認しており、安全性や有効性には問題がないとしている。
抗インフルエンザ薬の備蓄は05年から始まり、合計約544億円が投じられた。このうちタミフルは計2400万人分がこれまでに備蓄され、来年度以降は約2600万人分を追加備蓄する計画だ。
医学の進歩からして、7年後、はたしてタミフルの天下であるかは不明ですが、、、新型インフルエンザに対するワクチンがない以上、タミフル、リレンザの確保に、今のところ頼らざるを得ません!
先日のニュースで、タミフルの安全性についての報道がありましたね。
(2008年11月9日 読売新聞)
タミフル服用で飲まなかった場合に比べ、けが増えず
10代の患者調査
インフルエンザ治療薬タミフルを服用した子供が異常行動により死傷した問題で、国立保健医療科学院の研究グループは、タミフルを飲んだ、10歳代のインフルエンザ患者の方が、タミフルを飲まなかった患者よりも、受診後3日以内にけがをする頻度が低かったとする研究成果をまとめた。
七つの健康保険組合(被保険者数延べ約88万人)の診療報酬明細書(レセプト)を分析した成果で、東京都内で開催中の日本薬剤疫学会で8日、発表した。
研究グループでは、「タミフルを飲まなかった子供は症状が重く、高熱によるめまいやふらつき、異常行動などが起き、けがをする頻度が高いのではないか」とみている。
岡本悦司・同院室長によると、2003年から07年にかけて、七つの健康保険組合を調査。その結果、インフルエンザで診療を受けた10歳代の患者は2万7004人いた。
タミフルを処方されなかった患者は1万5177人で、受診後3日以内に17人がけがをしており、けがの発生頻度は0・112%だった。タミフルを処方された患者は1万1827人で、6人がけがをしていた。けがの発生頻度は0・051%で、処方されなかった子供の約半分だった。
やはり、インフルエンザになれば、インフルエンザ脳症が怖い、、、タミフル、リレンザの有効性ははっきりしているが、タイミングが遅いと効果も弱く、実際使用にためらいがある、、、というのであれば、今期のインフルエンザに関して言えば、ワクチンを出来る限り受けてほしいと思います。
よく、「インフルエンザにはかかったことがないので、ワクチンはいらない」ということを言われる方がいますが、、、全く根拠が分かりません。