院長ブログ
インフルエンザ、3割がタミフル効かず
(読売新聞より)
国内でこの冬流行しているインフルエンザウイルスの約3割が、治療薬「タミフル」に対する耐性を獲得していると、厚生労働省が16日、発表した。
国内の医療現場ではタミフルが多く使用されており、厚労省は治療薬を慎重に選ぶよう呼び掛けている。
耐性ウイルスが確認されたのは、国内で流行している3種類のウイルスのうち36%を占める「Aソ連型」。今月8日までに国立感染症研究所に届け出があった11都道府県の計35人分中、34人分(97%)で耐性が確認された。
昨冬の2・6%に比べ極めて高率で、厚労省は残り36府県の検体検査を進めるとともに、研究班を組織して耐性患者の容体や治療法を調査する方針だ。
厚労省によると、タミフル耐性ウイルスに対しては別のインフルエンザ治療薬「リレンザ」が有効で、Aソ連型以外の「A香港型」「B型」からは耐性ウイルスは見つかっていない。
Aソ連型の耐性ウイルスは昨冬に全世界で確認され、今冬もすでに米英などで見つかっている。タミフルをほとんど使用しない国でも出現しており、特定の遺伝子が自然変異して耐性を獲得したらしい。
厚労省は新型インフルエンザ対策にタミフルを2800万人分備蓄しているが、「新型インフルエンザが直ちにタミフル耐性を得るとは考えていない。現段階で備蓄計画に変更はない」と話している。
耐性ウイルスが見つかった11都道府県は次の通り。▽北海道▽宮城▽千葉▽東京▽静岡▽三重▽滋賀▽大阪▽兵庫▽広島▽山口
「Aソ連型」に限っては、今のところ97%の耐性というから、かなりの確率です。なぜなら、現在、B型よりもA型の割合の方がやはり多いからです。今回の調査では671人の患者のうち、A香港型がほぼ半分の303人、Aソ連型が約36%の243人、残りはB型の125人でした。
Aソ連型のタミフル耐性化は昨冬、欧州を中心に拡大し、ノルウェーで67%に上りました。今冬には世界的に広がり、英米で9割以上で検出されております。
この勢いは非常に怖いですね! やはり、ワクチンの重要性を再確認することになりました。
当クリニックでは、早くから想定しておりましたから、余程吸入薬であるリレンザ服用が不可能な方以外はリレンザを処方してきました。
また、ワクチンも1回だけうったという方が、かなりの確率で感染しており、2回射った方ではほとんど発症しておりませんので、やはり、ワクチン2回射ちの効果は歴然としております。
ワクチン未接種の方は、風邪症状があれば、なるべく早く受診されてください。 ワクチン1回射ったという方は安心出来ませんから充分用心されてくださいませ。 そして、来シーズンからは、必ずワクチン接種(大人もなるべく2回射ち)されるようお勧めいたします。