院長ブログ
外出時、家庭内で…新型インフル対処法Q&A
(読売新聞より)
新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の警戒レベルが「フェーズ4」から「5」に引き上げられた。知っておきたい基礎知識をQ&A形式でまとめた。
Q 普通のインフルエンザとはどう違うの?
A 今回のインフルエンザはH1N1型で、毎年流行するAソ連型のインフルエンザと同じ仲間だ。ただ、これまで人に感染したことがなく十分な免疫がないため、感染が広がりやすいとされている。
◆特徴…高熱、せき、鼻水、全身倦怠感◆
Q どのような症状が出るの?
A 普通のインフルエンザと同じで、初期には突然の高熱、せき、鼻水、全身の倦怠(けんたい)感や筋肉痛などの症状が出る。下痢や吐き気をもよおす人もいる。米疾病対策センター(CDC)によると、潜伏期間ははっきりしないが、1~7日程度としている。
Q ワクチンは?
A まだない。新たなワクチンの開発、製造には半年かかる。
◆手洗い…最低15秒以上◆
Q 予防のために何かできることはあるか?
A 「外から帰った時は、忘れずにせっけんで手を洗うことが大事」と、滋賀県立大人間看護学部の山田明教授。手のひらのしわや指の間、つめなども丁寧にこする。厚生労働省の家庭向け対策ガイドラインでは最低15秒以上洗うのが目安。終わったら流水でしっかり洗い流す。
Q 食料や日用品は備蓄したほうがいいか?
A 現段階では、慌てて一気に大量購入することはない。とはいえ、日ごろから、最低2週間分程度の食料品や生活必需品を買い置きしておくことは、災害時の備えという意味でも必要だ。不織布製マスクも、流行時には1人20~25枚必要になる。
Q 豚肉は食べても大丈夫?
A 国の食品安全委員会は、「豚肉・豚肉加工品は安全」との見解を発表。〈1〉豚肉は従来、食中毒防止のため加熱する〈2〉ウイルスは熱に弱く加熱調理で容易に死滅する〈3〉ウイルスは酸に弱く、胃酸で感染力はなくなる--ためで、豚肉を食べて感染することはない。
◆せきが出たら…マスク◆
Q マスクの着用に予防効果はあるのか?
A 感染経路は主にせきやくしゃみ。マスクで100%の予防はできないが、正しく使えば少なくともしないよりはましだろう。ガーゼより、不織布製の立体マスクやプリーツ状マスクを選び、すき間が少なくなるように着ける。使い捨てが基本だ。
Q マスクはどんな場合に有効なのか?
A 大切なのが、「せきエチケット」としてのマスク着用。せきをしている人は、マスクをしてウイルスをまき散らさないようにしたい。公衆衛生に詳しい井上栄・大妻女子大教授は「マスクは、予防効果は十分でなくても、感染拡大防止には有効」と話す。マスクなしで、せきをする時は、人のいない方を向き、口を手や衣服の袖口などで覆う。
Q 旅行や行楽はどうしたらいい?
A 厚労省は「国内で感染が確認されていない段階で外出を控えるのは用心し過ぎ」とする。ただ、心配な人は、マスクを携行しておこう。せきが出ている人は人込みに出るのは控え、症状によっては保健所や相談窓口に問い合わせたほうがいい。
◆発症?したら…まず電話相談◆
Q 発症が疑われたら?
A いきなり医療機関に行かない。発熱やせき、くしゃみの症状があり、海外から帰国して間もないなど、感染が疑われる場合、各地の保健所や都道府県の健康担当部門に設置されている相談窓口に電話で相談する。疑いがあれば、「発熱外来」設置施設など受診できる医療機関を教えてくれる。そこで検査を受ける。
Q 新型インフルエンザとわかったら?
A 医療機関での迅速診断で陽性の疑いがある場合、各都道府県にある「感染症指定医療機関」に収容される。そこで診断結果を待つ。陽性なら外部から隔離された病室で治療を受ける。
◆家庭で備蓄する物品(例)◆
【食料品】コメ、そばやパスタなどの乾めん、切りもち、シリアル類、乾パン、調味料、レトルト食品、即席めん、缶詰、ミネラルウオーター、ペットボトルや缶入りの飲料、粉ミルク
【日用品】不織布製マスク、体温計、ゴム手袋、水枕・氷枕、漂白剤、消毒剤、常備薬、ばんそうこう、ガーゼ・コットン、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウエットティッシュ、洗剤・せっけん、シャンプー・リンス、紙おむつ、生理用品、ゴミ袋、ビニール袋、カセットコンロ、ボンベ、懐中電灯、乾電池(厚生労働省の対策ガイドラインより)
米国からのノースウェスト航空機内での簡易検査で、陽性反応が確認された女性は、季節性インフルエンザと判明、既に日本に帰国して生活していた横浜市内の高校生が、Aソ連型であったと判明したようです。
いずれにしても、軽症で回復にむかっているようで、何よりです。
呼称も、これからは豚インフルではまずいそうですので、以後は新型インフルAとしましょう。
今回、分かりやすい読み物として上記をご紹介しました。