院長ブログ
新型インフルにタミフルが効果、感染研などが確認
(読売新聞より)
製品評価技術基盤機構と国立感染症研究所は20日、国内最初に見つかった新型インフルエンザの感染者から採取したウイルスの全遺伝子を解読し、抗インフルエンザ薬のタミフルやリレンザの耐性を持たないことを確認したと、発表した。
遺伝子配列も今回の流行の発端となったウイルスとほぼ一致し、変異が少ないことも突き止めた。
解読されたのは、今月8日に成田空港の検疫で検出された「成田株」。インフルエンザウイルスは人に感染するたびに、遺伝子配列が変化することが知られている。
流行の発端となったウイルスの遺伝子配列は、これまで世界各地で報告されたウイルス200株以上の遺伝情報を基に推定されているが、これと約99・9%一致した。4月9日に米疾病対策センターが検出したウイルスの配列より、流行の発端となったウイルスに近かったという。
同機構と感染研は、今週中にも関西での国内感染についても分析することにしている。
当方のような一治療家としては、感染者の数よりも、どこで発症してとかよりも重要な情報です!
今回の新型インフルエンザでは症例の約38%に、季節性インフルエンザには通常みられない嘔吐と下痢がみられることが特徴で、このウイルスが従来の呼吸器のほかに消化管を通じても伝播する可能性があることを考えると、吸入タイプのリレンザよりも、腸管吸収であるタミフルの方が効果を示すのかもしれません。 いずれにしても、免疫が強い、若い世代で重症化している海外のデーターから、いわゆるサイトカイン・ストーム現象が現れる可能性を考えると、季節性インフルエンザと同様に考えていては甘いのかもしれないと、気を引き締めてかかるつもりです。