院長ブログ
子供用タミフル不足、大人用の分解OKだが「大変」
(読売新聞より)
新型インフルエンザの感染が子供を中心に広がっている影響で、治療薬タミフルの小児用ドライシロップが品不足となり、生産も追いつかなくなっている。
厚生労働省は、主に成人に処方されるカプセルから取り出したタミフルを転用できるとする文書を出しているが、子供が飲めるよう苦みを緩和させる作業が必要で、治療に追われる現場からは「調剤し直すのは大変」と困惑の声も上がっている。
カプセルから取り出した顆粒のタミフルを小分けして子供用に処方する
タミフルの製造販売を国内で唯一承認されている中外製薬(東京都中央区)などによると、来年3月までに、昨シーズンの2・8倍にあたる1200万人分のタミフルを供給する計画を立て、9月から、甘みを加え子供も飲みやすくした顆粒状のドライシロップ360万人分の生産に入った。
だが、学校などで集団感染が広がった10月中旬頃からドライシロップの在庫がなくなり、11月上旬には全国的に供給が追いつかなくなった。「全国11支店の営業担当者が、医療機関などから『ドライシロップが足りない』と言われている。休日返上で生産しているが、間に合わない」という。
子供用のタミフル不足を受け、厚労省は6日、カプセル内の薬を取り出して、小児向けに小分けして処方する方法も認める文書を都道府県などに出した。
ただ、そのままでは苦いため、アイスクリームやヨーグルトに混ぜて飲ませるなどの工夫をするよう指導している薬剤師会もある。
仙台市の小児科医院の医師は「患者が増え続けるなか、カプセルから子供用の薬に作り直すのは手間がかかる」とこぼす。ドライシロップの在庫が17日で底をついた東京都文京区の薬局は、成人向けカプセルから出したタミフルに甘味のある粉を混ぜて処方し始めた。担当者は「手間がかかるし、薬の苦みが完全には消えないため、飲めない子もいるかもしれない」と話す。
新型インフルにはリレンザも使われるが、粉末を専用器具で吸入しなければならず、厚労省などによると、小児への投与は難しいなどとして、タミフルのドライシロップを処方するケースが多いという。
吸入薬が可能なお子様には出来るだけ「リレンザ」を処方しておりますが、こちらも確保が大変なようです。検査キットも足らない、薬の供給も追いつかない状況ではありますが、こうなってくれば、ワクチン接種の効果にすがる必要性は高まってまいります。 まだ新型インフルエンザに感染されていないお子様は、かかりつけ医に問い合わせることが望ましいでしょう。
西宮市では、既にB型の季節性インフルエンザも検出されたようで、新型と季節性の両方で流行が進んできているのかもしれません。
当クリニックの季節性インフルワクチンも、予約を受けれるのはわずかになってきております。