院長ブログ
抗インフルエンザウイルス剤 ラピアクタ
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抗インフルエンザウイルス剤 ラピアクタを、入荷しました。
今の所、15歳以上の成人に対し、特に腎機能障害が無い場合、300mgの点滴バックを15分程度で、点滴静注します。
その単回投与で治療は終了ですが、重症例では複数回投与が認められています。
1回の投与で、タミフルと同等以上の効果、タミフル耐性ウイルスにも効果を示すことが確認されており、早く治療を終了したい方には期待が高まります。
今の所、供給は潤沢とはいかないようですが、新型インフルもやや落ち着いてきており、季節性インフルも今シーズンは鳴りを潜めているようですから、パニックになるような状態でもないので救われます。
1回で治療が終了してしまうために、忙しい日本のサラリーマンにとって、希望が集中すると、やはりタミフル同様に大量に使用され、耐性が作られてしまう、また腎排泄のため、尿から環境への流出が、自然界での耐性誘導に働きやすくなる点も心配されます。
また、1回の治療で、翌日からウイルスを排出しなくなるわけではありませんので、そこのところを勘違いして、2~3日中に職場復帰されてしまうと、感染源の輪は広がってしまいます。
とはいえ、Aソ連型の季節性インフルでは9割がタミフル耐性になってきていることを考えると、リレンザだけでは不安でしたので、この時期、承認発売されたことは、現場としては安心です。