院長ブログ
百日ぜき接種、小学高学年半数で免疫効果消失
(読売新聞より)
乳幼児期に受ける百日ぜきワクチンの効果が、小学校高学年になると約半数で失われることが、厚生労働省研究班の調査で明らかになった。
社会全体の感染者が減ったため、菌にさらされて免疫を維持する機会が乏しくなったのが原因とみられる。3年前から国内で患者が急増しており、研究班は「11~12歳で接種する2種混合ワクチン(破傷風・ジフテリア)に百日ぜきも加えるなど、追加接種の必要がある」と指摘。国の定期接種計画の見直しを、近く厚労省に提言する。
定期接種計画では、百日ぜきと破傷風、ジフテリアの3種混合ワクチンを、生後3か月~7歳半に計4回接種することになっている。これによって、百日ぜきの免疫は一生、持続すると考えられていた。
ところが、2007年に大学生を中心とした流行が発生した。これを受けて、二つの研究班が11~12歳266人を対象に、百日ぜきに対する免疫物質(抗体)の量を調べたところ、122人(46%)は発症を防げる水準を下回っていた。
2007年の大学生での流行時、ワクチン接種より15年経過すれば、免役は低下してしまうと言われましたが、事態はもっと深刻ということです。
感染者が増えれば増えるほど、免疫の無い乳児の罹患率が増えてしまいます。
口蹄疫のように封じ込めるには、ワクチンの追加接種が最も有効でしょう。
医療側も、感冒症状における百日咳の存在を的確に診断し、加療することが重要です。