院長ブログ
4価HPVワクチン,ガーダシルを承認 尖圭コンジローマも予防
(メディカルトリビューン記事より)
子宮頸がんの発症にかかわるとされるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するワクチンとして,国内では,2価の「サーバリックス」(販売元:グラクソ・スミスクライン)が先行販売されているが,本日(7月1日)新たにHPVの4つの型に対応する「ガーダシル」(販売元:MSD)が承認された。子宮頸がんだけでなく,外陰上皮内腫瘍,腟上皮内腫瘍,尖圭コンジローマなどを幅広く予防することが可能になる。
世界123の国と地域で使用
ガーダシルは2006年,世界初のHPVワクチンとして米国,メキシコ,オーストラリアなどで承認され,今年(2011年)6月現在,123の国と地域で承認されている。子宮頸がんの発症原因の6割以上を占めるとされるHPV16,18型のほか,尖圭コンジローマの発症原因の約9割を占める6,11型の感染を予防する。
海外臨床試験では,16,18型関連の子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)2/3または子宮頸部上皮内腺がん(AIS)を96.9%,6,11,16,18型に起因する外陰上皮内腫瘍,腟上皮内腫瘍,尖圭コンジローマを100%予防する結果が得られている。
先行の子宮頚癌ワクチン「サーバリックス」は当院でも接種経験があり、各自治体では、公的な補助もどんどんしていく傾向がある中、当然、今回のガーダシルもその対象になるでしょう。
当院でも要望があれば、価格を設定しなければなりません。
高価な薬剤であり、しばらくは任意接種のままでしょう。が、婦人科疾患の多くを予防できるのであれば、大いに期待するところです。