院長ブログ
新年 明けましておめでとうございます
年末の最終外来では、インフルエンザのA型もB型も検出され、流行の勢いを確信しました。
そのほとんどが、ワクチン未接種の方でした。
新型インフルが出たばかりの年は、パニック状態で、ワクチンの不足が問題になりましたが、今は、危機感が不足してしまっているようです。
そんな、新年早々、ひやっとするようなニュース
(CNNニュースより)
鳥インフルエンザ感染の中国人男性が死亡
鳥インフルエンザと見られる症状を発症して中国南部深センの病院に入院していた39歳のバス運転手の男性が31日、死亡した。国営新華社通信が伝えた。
新華社によると、この男性は12月21日に発熱で深センの病院に入院し、その後の検査で、毒性の強いH5N1型鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が出ていた。地元の保健所によると、男性は発熱前の1カ月間深セン市から出ておらず、養鶏に直接触れたこともなかったという。
この男性が入院した21日、深センに隣接する香港では鶏の死骸から鳥インフルエンザの陽性反応が出たのを受け、鶏1万7000羽以上の殺処分命令が下された。香港漁農自然 護理署は感染場所である家禽市場を特定し、同市場への鶏の出荷を21日間禁止する措置を取った。香港政府はH5N1型鳥インフルエンザウイルスに感染した 鶏の出所を探っている。
世界保健機関(WHO)の推計によると、2003年以降のH5N1型鳥インフルエンザウイルスの累積感染者数は12月15日時点で573人。そのうち336人が死亡している。国別の死亡者数で最多はインドネシアの150人で、中国は26人だった。
いまのとこ、人ー人感染の気配はないようですが、強毒型鳥インフルの怖さは、医療人とて同じです。
H5N1のパンデミックが発生したときは、一般の診療はまず不可能となるでしょう。
こういったとき、ウイルスに対しては、各個人の免疫力に頼るよりほかにはありません。
まさに生き残れるか否かは、そこにかかっていますから、日常の体調、服薬状況、基礎疾患、
そして、ワクチンなどの免疫強化を繰り返しているかにかかるのだと考えられます。
ウイルスの劇症反応は、過剰な免疫反応の裏返しでもあり、適切なタイミングでの適切なステロイド使用も、議論されるところです。
マイコプラズマ肺炎も然りです。ただし、マイコは細菌ですから、適切な抗生剤の投与が優先されますが、、、
当方は、可能な限り、ウイルスに対する免疫力の強化には、ワクチンの接種をお勧めします。
よく、インフルエンザに罹った患者さんが、「仕事を休むわけにいかないのに困った~」と言われていますが、
それなら、どうしてワクチンを打っておかなかったのか、、、と思います。
ワクチンを打っていても感染してしまった時は、仕方ないですが、
仕事に穴をあけてはいけないという割に、危機管理意識が欠落しているのではないでしょうか。
今季のワクチン接種は1月末まで実施するよう検討しております。まだ未接種の方、2回目を検討される方は、ご相談ください。