院長ブログ
喘息と鼻炎
鼻炎がある方が、喘息にならないとは言い切れない、、、実は当たり前のことで、
鼻腔、咽頭、気管、気管支、肺、、、これらは一筆書きで書けるほどの一つの通り道ですから、
鼻炎のある人が、そこから先に炎症が及ばない方が奇跡に近いということです。
統計的に、成人喘息患者さんの鼻炎合併率が、67.3%であると、、、
しかし、実際は、もっと多くても当たり前だと思うのです。
なので、抗アレルギー剤というものが、喘息治療薬と鼻炎治療薬に分けることは難しく、
アレルギーによる炎症が病態である部位には、それは、血管内でも、皮膚表面でも、粘膜の表面でも
抗炎症作用の薬を駆使することになるわけです。
そういったことを再確認する講演会が、大阪でありましたので、土曜日に出席してまいりました。
抗ヒスタミン系の薬に加え、ロイコトリエン受容体拮抗薬という薬が出てきたのが十数年前、
当時は喘息には使えるのに鼻炎には適応がないという矛盾がありましたが、最近になり鼻炎にも使えるようになったわけです。
鼻炎の治療も見据えながら喘息を治療していく、また鼻炎をきちんと治療していくことで喘息に進展させないようにする、、、
そういった講演会の内容でありました。 至極、当たり前のことではありますが、医療の中では、
使いたい薬でも、効くと分かっていても使えないという事象がよくあります。 しかし、少しずづ進歩していっているのも事実であります。
根気強く、前に進むしかありません。
ワンコも、いつも上を向いて頑張っている、、、
小生も、常に上を向いて頑張りたいと気合いを入れなおした次第です。(^_^)/